吹奏楽の世界は多彩で、初心者から上級者まで楽しめる楽器が盛りだくさんです。しかし、それぞれの楽器には難易度があるのも事実。
口の形や体格も演奏時に影響を与え、特に初心者にはそのハードルが高く感じられることも少なくありません。
これから吹奏楽部をスタートする方や、他の楽器に挑戦してみたいという方のために、各楽器の特性や難易度に注目してご紹介します。
ぜひ楽器選びの参考にしてみてくださいね。
音を出すのが難しいとされる楽器3選
吹奏楽で使用される楽器の中でも音を出すのが難しいとされる楽器を紹介します。
オーボエ
オーボエはギネス記録にも認定される「世界一難しい木管楽器」として知られています。
オーボエはダブルリードを使用し演奏をします。ダブルリードは非常にデリケートで、息のコントロールやリードの水分量、気温や気圧の変化に敏感に反応し、音程や音色が変わりやすいです。また、オーボエの楽器自体が細い管のため、息を吹き込む際に圧力がかかり、息苦しさを感じることがあります。
このような難しさがある一方、オーボエの最大の魅力はその唯一無二の美しい音色。ダブルリードによる哀愁漂う深みのある音色はとても魅力的で、曲中ではソロを担当することも多いです。
ホルン
ホルンは、金管楽器の中でも特に難易度が高いとされ、ギネス記録に「世界一難しい金管楽器」として認定されています。4つのキーしかないのにも関わらず幅広い音域を持つことが特徴です。この幅広い音域を正確に操るため、口の形や息使いが極めて重要となります。
また、ホルンのマウスピースは他の金管楽器とは異なり、小さく特殊な形状をしており、初めて吹く際には音を出すのが難しいと言われています。
「ゲシュトップ奏法」という音色や音程を調整する際にベルの中に手を入れるホルン独自の技術奏法も。
その一方、ホルンは力強いファンファーレの音から、柔らかな木管アンサンブルの音まで、多彩な音色を持つ楽器です。
ファゴット
ファゴットはオーボエと同じくダブルリードの楽器です。楽器の大きさはオーボエよりもはるかに大きく、主に低い音域を担当します。
ダブルリードを使用するため、音を出すことが難しく、音程のコントロールも要求されます。
さらに30前後ものキーを使って音を奏でるため、技術的な難易度は高いでしょう。
また、オーボエと違って、孔を指で完全に塞がなければ正確な音が出せないという特徴があります。
ファゴットは、深みのあるあたたかい音色で、バンド全体を支える縁の下の力持ち的存在です。大きな音は出しづらいのであまり目立たないかもしれませんが、バンドにはなくてはならない存在です!
比較的音が出しやすい楽器3選
吹奏楽で使用される楽器の中でも比較的音を出しやすいされる楽器を紹介します。
サックス
サックスは、1840年代に誕生した比較的歴史が浅い吹奏楽器です。そのため、多くの既存の管楽器の技術が取り入れられており、現代的で演奏しやすく設計されているので、音が出しやすいとされています。
さらに指遣いがリコーダーと同じであるため、初心者でも挑戦しやすい楽器ではないでしょうか。
サックスの最大の魅力はその外観と音色ですよね。金色の輝くメカニックなデザインと、その魅力的な音色は、多くの人々を引きつける要素となっています。
華やかでかっこいい、サックスは多くのジャンルでその存在感を放っていますね。
ユーフォニアム
ユーフォニアムは、金管楽器の中で比較的吹きやすい楽器と言われています。
特に、マウスピースの大きさは約2.4cmで、トロンボーンと同じサイズ。このサイズは、唇に最もフィットし、音が出しやすいという特徴があります。また、唇への負担が少なく、長時間の演奏でも疲れにくい点が魅力です。
ユーフォニアムの音色は柔らかく、温かみがあり、その響きには多くの人が魅了されており、吹奏楽の中で欠かせない存在です。
トランペット
トランペットは、金管楽器の中でも特に高音域を担当し、その華やかな音色が多くの人々を魅了します。
音を出すのは比較的簡単で、初心者でも取り組みやすいと言われています。しかし、マウスピースが小さく、音を出すのが難しいと感じることもあるでしょう。特に、高音域を多く担当するため、唇が疲れやすいという点は覚えておくべきです。
その一方で、トランペットの明るく響く音色は、吹奏楽やオーケストラの中でメロディーを担うことが多く、まさに花形の楽器として位置づけられています。これほどまでに魅力的な楽器なので、吹奏楽経験者の中には、トランペットに憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。
難易度は奏者との相性にもよる
しかしそれぞれの楽器の難易度は奏者との相性にもよるのです。
唇の厚さで楽器の難易度は変わる
楽器の演奏と唇の厚さには意外と深い関係があります。楽器との相性は、奏者の唇の形状や厚さによっても左右されることが多いのです。
例として、金管楽器は基本的に唇を震わせて音を出すため、厚みのある唇を持つ人が得意とする傾向があります。しかし、例外としてホルンやトランペットはマウスピースが小さいため唇が薄い人に適していると言われています。
一方、リードを震わせて音を出すリード楽器は、唇が薄い人が向いているとされています。薄い唇はリードの振動により柔軟に対応しやすいからです。
また、フルートのように吹き口の半分を下唇で覆い、音を出す楽器は、下唇の厚さが重要になります。薄い下唇だと、適切な音の出し方が難しくなることがあるのです。
このように、各楽器にはそれぞれ適した唇の形や厚さがあり、それによって楽器の難易度や扱いやすさが変わることがあるのです。楽器選びの際には、このような身体的な特徴も考慮するとよいかもしれません。
体格で楽器の難易度は変わる
体格は楽器の演奏難易度に影響を及ぼすことがあります。
例えば、コントラバスやチューバなどの大型楽器は、体格の大きい人に向いています。手の大きさも、ファゴットやバリトンサックスの運指においては有利に作用することがあるでしょう。
また、トロンボーンはスライドで音程を変えるので腕の長さが求められることがあり、それが演奏のしやすさに繋がります。これらの体格的特徴も、楽器選びや演奏の際に意識してみると良いかもしれません。
音楽的背景や経験
奏者が以前にどのような楽器を学んでいたか、またはどのような音楽的背景を持っているかによって、新しい楽器の習得が容易になることがあります。
例えば、ピアノの経験がある人は音楽理論の知識を持っていることが多いため、新しい楽器の学習が少し楽になることが考えられます。
まとめ
吹奏楽は初心者から上級者まで楽しむことができる多様な楽器が存在しますが、それぞれに独自の難易度があります。
今回の記事では、これから吹奏楽を始める人や、新しい楽器に挑戦したいと考えている人に向けて、各楽器の特性と難易度についてご紹介しました。楽器選びの際の参考にしていただければ幸いです。
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